外来での療養指導 Educator

外来での療養指導

新東京ハートクリニック看護師 伊藤 洋子

外来でたくさんの患者様と接していると、ご自身の病名や治療した内容、飲んでいる薬がわからないとお話される患者さんによく出会います。また、入院して一定の治療を終え退院すれば、また今まで通りの生活に戻れると思っていらっしゃる方も多いです。手術後の患者様では術後の傷が痛い、体力が落ちた等の理由で術前と同じように思うように動けないという訴えもしばしば聞かれます。
心不全患者さんでは心不全の悪化により入院治療をしても、急性期を過ぎ症状が落ち着いてしまうと、退院後も入院前の生活に戻ってしまい、同じように入退院を繰り返す方もいらっしゃいます。

心臓、糖尿病等の慢性疾患は、完治をする病気ではありません。特に、心不全は病状の悪化を繰り返すことにより、徐々に心臓の機能が悪化し、生命予後が悪くなると言われています。
そのため、病気の再発を予防し、また新たな病気を予防するために食事、運動、服薬などのセルフケアが重要となってきます。うまく病気と付き合いながら、病気とともに人生を過ごしていく必要があります。
退院後一定期間は、入院中と同じような療養生活が送れていたとしても、それが継続できるとは限りません。そのためセルフケアが無理なく継続できているのか、できていないとすれば、何が原因でできなくなってしまったのか、患者様本人、家族とともに解決策を探っていく必要があります。その上で患者様自身ががその人らしく生活していけるように支援していきたいと考えています。
そこでハートクリニックへの外来受診時や、心不全ケア外来、心臓リハビリテーションの場での療養指導を行っています。

ハートクリニックでの外来受診時には、体調を確認し、自宅で問題なく日常生活が送れているのかお話を伺います。現状、退院後初回の外来受診の方、心不全で入退院を繰り返している方、心臓リハビリ修了後の患者様を中心にお声かけしています。その他、体調が安定せず介入が必要と判断した際にはお声をかけさせて頂くこともあります。
まずは、自宅での血圧、体重の測定、記録の実施状況や、服薬、食事、活動状況を心不全手帳の記載を元に確認しています。
その上で、体調の変化、悪化兆候がないか、もし変化があれば何かきっかけとなる出来事はなかったか、患者さんと生活の振り返りを行います。問題となる出来事に、自身で気づくことができ、今後の生活改善につながるようアドバイスさせて頂きます。
心不全手帳には自覚症状のチェック記載の欄もあります。実際一緒に確認してみると、自覚症状があるのかどうかがわからないと話される患者さんも多いです。ご自身の病気・治療に対する知識の確認をしながら、むくみの見方を共に確認したり、起こりやすい症状について説明しています。

ハートクリニックでの外来受診時には、体調を確認し、自宅で問題なく日常生活が送れているのかお話を伺います。現状、退院後初回の外来受診の方、心不全で入退院を繰り返している方、心臓リハビリ修了後の患者様を中心にお声かけしています。その他、体調が安定せず介入が必要と判断した際にはお声をかけさせて頂くこともあります。
まずは、自宅での血圧、体重の測定、記録の実施状況や、服薬、食事、活動状況を心不全手帳の記載を元に確認しています。
その上で、体調の変化、悪化兆候がないか、もし変化があれば何かきっかけとなる出来事はなかったか、患者さんと生活の振り返りを行います。問題となる出来事に、自身で気づくことができ、今後の生活改善につながるようアドバイスさせて頂きます。
心不全手帳には自覚症状のチェック記載の欄もあります。実際一緒に確認してみると、自覚症状があるのかどうかがわからないと話される患者さんも多いです。ご自身の病気・治療に対する知識の確認をしながら、むくみの見方を共に確認したり、起こりやすい症状について説明しています。

食事に関しては、様々な疾患を抱えている方が多く、塩分水分制限に加え、糖質、たんぱく質などあらゆる食事制限を指示され「食べるものがない」と悩む方も多いです。
塩分チェック表や、記載して頂いた食事記録を用いて、栄養士に内容チェックを依頼しています。そして自宅での主調理者を交えた栄養指導の場を調整し、それぞれの疾患、食習慣に合わせた指導を行っています。

心臓リハビリテーションの場では、これらの療養指導を理学療法士と共に行っています。
同時に心電図でモニターをしながら運動療法を行っています。退院後、早く体力を回復させたい一心で無理をしてしまい体調を悪化させてしまったり、逆に必要以上に安静にしてしまい体力が落ちてしまうケースが度々あります。それぞれの心臓の機能、体力に応じて、生活の中に無理なく運動を取り入れられるよう指導しています。

これらの療養指導の中で、体調の変化がないことを確認していますが、体調不良時にどのように対応したら良いのかわからない患者様も多いです。体調悪化時の受診の目安、予約外受診の方法、連絡方法等を併せてお伝えしています。高齢でお1人暮らしの方も多いため、対処法を知っておくだけでも、安心して日々の生活を送れるのではないかと思っています。
また、療養生活を共に過ごすご家族にとって、心身ともに過度な負担となっていないか気を配るようにしています。家族の来院も適宜調整し、病気、治療に対してどのように受け止められているか、不安に感じていることはないか等も確認するようにしています。
ご本人、ご家族の生活状況を伺う中で、今後の治療、療養生活に影響が出そうなことがあれば主治医の耳に入れるようにしています。

入院中は治療が優先されますが、退院後の自宅は生活の場であり、入院中と同じように療養生活を送ることはなかなか難しいと思います。入院中と同じような理想の療養生活は送れなくても、その患者さんにとって今何が問題となっていて、どこを変えていけば体調悪化、再入院をすることなく過ごしていけるのかを見つけだして支援していくことが必要だと考えています。

先日心不全ケア外来にて関らせて頂いた80代の患者さんから「心臓の病気にはなったけど、素敵な人生が送れたと思う!」とお話をされました。心臓病を患いながらも、家族に囲まれながら自分らしく楽しく過ごせてきたから、とのことでした。
患者様、ご家族の想いに寄り添い、1人でも多くの患者さんが、自身の病気を受け入れ、その人らしい生活を送るための一助となれるよう関わっていきたいと思います。
何かお困りのことがありましたら、ハートクリニック外来でお声かけください。

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